
医学部受験で宅浪を選択したら読むべし!
宅浪を勧めるサイトは多い。
って、いうか、このサイトも
宅浪での医学部受験
が主なテーマである・・・たまに忘れちゃうけど。
宅浪を勧めるサイトの功罪
色々なサイトで宅浪での医学部受験について語られている。
但し、多くの場合、かなり強い生存者バイアスが掛かっている。
どういう事なのか?というと、多くの宅浪に関するサイトが、宅浪の成功者や成功者を知る視点で書いている事が多く、宅浪の失敗者や失敗者を知る視点から書かれているサイトが極めて少ない。
宅浪のみで受験を成功させた方の割合を考慮すると、ちょっと変だね。
何でか?
失敗した人って、
あんまり語りたがらないんだよね
・・・当然だよね。
友人達との飲み会などで、学生時代の黒歴史をネタに盛り上がるって事はあるかもしれないけど、そういった特別な状況ではない多くの場面では、人間は自分の成功は語りたがるが、失敗は語りたがらない傾向にある。
嫌味な言い方になるかもしれないが、
犬は、完全に独学での宅浪の成功者である
それゆえ、まあ、学生時代は酷い考えを持っていた。
何で、教科書に書いてある事をわざわざ塾や予備校まで行って勉強しないといけないのか?アホ?
これも生存者バイアスからくる考えである。
生存者バイアス
たまたま偶然、何らかの特異的な才能を持った人が、普通なら死に絶えるような条件下でサバイバルから生き残る。
生き残った人からすると、特異的な才能によって補強された事で生き残れたのであるが、そういった人達が目を向けるのは、生き残った自分が大ダメージを受けた部分である。
実は、
サバイバルを生き残れず死に絶えてしまった人達が
大ダメージを喰らい
致命傷になった部分は、
生き残った人達にとっては強固な部分で、ダメージを受けても
人並外れて強い部分なので致命傷にならなかった
とか、
そもそも偶然ではあるが、
その部分にダメージを受けていなかった
可能性が高い。
分かりやすい例が、リンクを貼っている生存者バイアスの記事の中の軍事に掛かれている。
敵地に乗り込んで爆撃任務をこなす爆撃機であるが、
生還した爆撃機には、
似通った部分に被弾しダメージを受けていた
だから、お偉いさん達は、生還し、生き残った爆撃機が被弾しダメージを受けた部位を補強しようとした。
それに対し、統計学者が異議を唱えた。
補強すべきは生き残った爆撃機の
被弾部位ではない!
生き残った爆撃機がダメージを受けた部分は、実はダメージに強い部分で、生き残った爆撃機がダメージを受けなかった部分こそ、致命傷になる部分である。
致命傷にならなかったからこそ、
生き残れたのである
補強すべきは、
生き残った爆撃機が
ダメージを受けなかった部位である!
・・・でも、痛い目見ないと、人間はなかなか本当に弱い部分に気づけない。
前の話に戻り、犬の例で考えると、
何で大学入試如きで
塾や予備校に通うのか?
超夜型のめちゃくちゃな生活リズムでも
超余裕!
こんな偏りまくった考えをしたアホ、であった。
全く状況が分かっていない、犬は、アホであった。
犬が元々持っていた、偏った能力を前提で考えていたのである。
ほとんどの受験生は、一回教科書読んだくらいでは完璧に暗記するなんて出来ないし、10桁の掛け算割り算を瞬間的に暗算で解くなんて出来ないし、強制されない環境下で、毎日つまらないと思う事を8時間続けるなんて出来ないし、未知の状況に関してどれくらいのリソースが必要かなんかは分かる訳が、無い。
バイアスを修正するには
我が召し使いは、予備校業界に身を置く事になったので、何千人という受験生の受験指導をしてきた。
そこで、入試を突破する受験生と、武運拙く更なる浪人が決定してしまう受験生を、数多く見てきた。
予備校に通うって以上のバイアスの無い、大量の情報に暴露された訳である。
生存者バイアスが粉砕される
ことになる。
そうなると、学生時代と受験に対する考え方が180度変わる。
予備校のベテラン講師は
勉強の効率を思いっきり上げてくれ、
勉強期間を縮め、
時間が足らない事が原因の
多浪の危険を削減してくれる
毎日、決められた勉強を続けるためには、
生活リズムの維持が重要で、
その為にも、
朝型の生活リズムを維持する事が重要
って考えるようになった。
一般的な受験生にとって弱いが最も重要な側面は、犬にとってはたまたま偶然、非常に強い側面であったので、多少のダメージが致命傷にはならなかっただけであった。
なるべく多くの偏りのないデータがバイアスを正してくれる。
受験生それぞれの個性
じゃあ、一般化された情報を基に、受験勉強をたてて、それに則って勉強していけばいいのか?
こっちもNOである!
状況によって人とは違う側面を持つ
これに関しても、散々言ってきたが、人間、
良くも悪くも他の人と異なる面
が、ある。
多くの受験生は、現役もしくは一浪で大学へ、5~8%ぐらいが二浪で大学へ行く。三浪以上の多浪生は1~2%ぐらいかと思う。
これは、我が召し使いが予備校において一般学部の受験指導してきた時のデータである。
10年以上前だし、医学部受験生だけではないので、ちょっと偏るが、一部の例外的な受験生を除くと、ほぼ全ての受験生が
二浪
までに、決着をつけていた。
よって、そういった情報を基にすると、大体9割ぐらいは一浪で結果が出るね!って考えるのが普通であろう。
そうなると、浪人して受験勉強するのは1年間かな?って考えるのが普通であろう。
一般的な受験生ならね
予備校の授業には、学習効率を上げてくれるっていう非常に有難い効能が、ある。
宅浪の大きなデメリットの一つが、同じ量の勉強量であれば、
必要な勉強期間が
よりかかる傾向
になる事である。
幸いな事に、現在だと、スタディサプリのような、一般的な予備校の講義にひけを取らない内容の映像授業があるので、完全に独学の宅浪でもそこまで時間的に不利って事にはならないであろうが。
それでも、宅浪なら、現役時代に余程勉強が進んでいない限り、
1年
で、受験勉強が完成するって考えない方がいいかもしれない。
特に、国公立大学の
医学部を目指す場合
恐らく、基礎的・応用的な勉強を一通り終えるだけでも1年は余裕で掛かるであろう。
そこから、実際の入試に即した発展的な内容に入り、点数力を上げていくのであるが、それにも半年ぐらいはかかる。
先に期間を決めるのではなく、達成度で期間を決めよ
何が言いたいのか?
宅浪で医学部受験を試みるのであれば、
はじめっから浪人期間を決めてかかるより、
受験勉強しながら状況毎の達成度合いから
どれくらいかかるか?
で、考えた方が良いであろう。
多くの受験生が、1年っていう期間がどれだけ短いかって事に打ちのめされている。
1年っていう期間が短いから、多くの医学部予備校の基礎講義の範囲の授業は早すぎ・はしょりすぎになる傾向にある。
宅浪を選択するなら、浪人期間をちょっとでも短くするって意味でも、スタディサプリは頼んでおいた方が良い、と、犬は思う。


宅浪での多浪のリスクは、色々なサイトで言われているより非常に高い

余程勉強が出来るので無いのであれば、1年の宅浪で医学部進学は現実的に厳しい

完全に独学の宅浪を選択するなら、浪人期間は、自分の勉強の達成具合で決めよ!
