自宅で医学部受験(もう旧式!?)

自宅で宅浪中の犬

完全に独学での東大受験

 前前々回からの続きである・・・
 前回扱った、スタディサプリのような映像授業を利用した宅浪であるが、費用的な側面で選択肢が縛られるような宅浪生は、第一選択であろう。ありえないくらい安い費用と高クオリティな映像授業を利用しない手は無い。この選択肢が対象にならない宅浪生は、全科目プロ家庭教師による指導を選択した時ぐらいであろう。
 サイトを始めて約一か月、その中で、犬が今まであまり関与して来なかった最新の受験の形を学ぶ機会があったが、その中での学びの結果から言わせて頂く。

参考書や問題集”のみ”による
完全に独学、という選択肢は、
もはやありえない

 と、言い切っていいのかも、しれない。

 この御時世でインターネット環境が無い御家庭も珍しいであろう。
 もし、パソコンやスマホで映像授業を受けることにハードルが無ければ、映像授業を利用しない手はないであろう。

5:参考書や問題集による完全に独学

 スタディサプリのような映像授業がある現在においては、これ以降は完全に時代遅れであろうが、参考書や問題集による完全に独学、について書いていく。

 完全に独学とはいえ、全く予備校と関りが無いわけでは無い。

 模試に関しては、絶対に受ける必要がある。自身の今の学力を把握するのも目的ではあるが、それだけでは無く、模試のスケジュールを勉強のペースメーカーにするのだ。特に完全に独学・若しくはスタディサプリのみ・学生家庭教師のみ等で、プロによる勉強の進捗管理が望めない時には、そのサービス分を自身でマネジメントしないと、いけない。自身で進捗管理を行う時間的目安として模試を用いるのだ。それ以外にも、他の人よりも圧倒的に勝っている、”何か”、が欲しい。

 犬が夢の中で見た、ある完全に独学の受験生のお話を、個人情報や機密事項に触れない範囲で書いていこうかと、思う。あくまで犬の夢の中のお話しである。似たような事はあったかもしれないし、無かったかもしれない、その点は前と同じである・・・

ある宅浪の受験生のお話

 だいぶ訳ありの高卒のフリーターが、レストランでフルタイムで働きながらトイレ共同・風呂無しの激安アパートでのほほんと暮らしていた。
 働いている日は旨いまかない飯が出るので食うには全く困らず、休みの日は趣味に没頭したり友人と遊んだりと、まあ、それなりに楽しく過ごしていたな。高校までの拘束に比べれば、フリーダム!であった。アルバイト先からは、正社員にならないか?と持ち掛けられていた。仕事も嫌いではないし、このままでもいいかな?とりあえず、楽しいし。
 しかしそれでも・・・たった一つだけ気懸かりはある・・・

何か、忘れてるんじゃないだろうか?

 フリーターは大学進学を志した。夏の暑い日であったかな。
 それまで、まともに塾や予備校などには通ったことが無いフリーター。でも、大学に行くのであるから頂点を狙いたい。大学に関する知識がほぼ無いアホフリーターなので、大学って言ったら東京大学でしょ!?安易である。っていうより他の大学って言われても、どんな大学があるのか、よくワカラン。流石に早稲田や慶應は知ってはいたが、その程度である。小学生並みである。
 無知とは怖いもので、もし、犬が受験指導を担当するのであれば絶対にやらせない様な事を、平気な顔で行っていた。

 ・・・まあ、とりあえず目標校は決まった。あとは合格するために何をするか?で、ある。

 もちろん生活がある。食っていかないといけない。家賃も払わないといけない。よって、働く事を辞める訳にはいかない。色々考えても、今のバイト先を変えるのは、嫌。

よって宅浪確定である。一人暮らしで働きながらの宅浪である。

 ・・・良い子のみんなは、絶対に真似してはいけないよ!悪いお手本だよ!だが、他に選択肢は無いのでやるしか無い。仕事が終わる夜の12時から朝の6時の間の半分、大体3時間は受験勉強に割こう!と、決めた。スケジュールは大体以下の感じ。超夜型生活である・・・

 スマホだと見づらいかな。朝6時から大体14時まで寝て、15時から遅番固定で夜12時まで働き、帰り際に銭湯に行き洗濯物はコインランドリーで洗濯。夜2時ぐらいから朝6時ぐらいまでが自由時間兼勉強時間とした。これが仕事のある日のスケジュールで、仕事が無い日は結構遊んでいた。すでにフリーダム!が身に付きつつあったのと、危機感ゼロであったので、こんなんでもどうにかなるかな?程度にしか思っていなかった。

 ・・・勉強面以外にも語れることは死ぬほどあるのであるが、とりあえず、勉強面に絞って語っていく。

 細かな勉強内容は割愛するが、一年目の夏~冬までは、ほぼ英語ばかり、あとは少し数学と理科を行っていた。特に英語の単語と文法の一部がだいぶあいまいであったので、参考書を用い、文法学者になってやる、ぐらいの意気込みで勉強していた。幸いにも高校時代から理系科目は結構出来たので、苦手であった文系科目、その中でも大きなウェートを占める英語を何とかしよう!と、したのだ。
 さすがに半年余り後の1月に受験しようとは考えなかった。なぜなら、理系科目以外の模試の成績が芳しくなかったから。特に全く手をつけていなかった古文・漢文・社会が有り得ない成績であったから。

 一年目の受験は成績上スルーし、勉強、特に英語の勉強を続けていった。次の年に入った時、模試をペースメーカーにする事とした。模試の行われる時期までにどこまでの勉強を終わらせよう!って決めた。
 調べてみると、予備校の模試は大きなものが大体年3回行われているらしい?事が分かった。
 5月の中旬から下旬あたりに第一回の模試、8月下旬から9月上旬あたりに第二回の模試、10月下旬から11月上旬あたりに第三回の模試、あとは大学別やセンタープレ模試みたいなものもあるが、とりあえず第一回~第三回の模試にターゲットを定めて勉強していく事にした。
 具体的には、8月から9月に行われる第二回の模試でA判定を出そう!って考えた。ちなみに当時は駿台・河合・代ゼミが全くと言っていいほど区別がついていなかった。大手の予備校なのね~ぐらいの意識である。ので以降の判定などはどこの模試なのかは全く区別ついていない。

 第一回の模試から予備校によるが東大の理科一・二類であればA判定が出ていた気がする。前年の模試の結果からすると、「あれっ?」ってぐらいあっけなく出た。
 ・・・これは、夏前だとまだ現役生の勉強が進んでいない、かつ、強力な浪人生が受かっていなくなるという事が背景にがあり、浪人生であれば見かけ上成績が上がるのは、当然ではあるのだが。
 そんな事が分かるはずもなく、”俺って天才!?”と考える勘違いフリーター。だいぶ痛いな。

 とはいえ、英語の勉強は順調に進み、長文読解も結構出来るようになり、2年目の夏に突入する事となる。受験勉強始めて1年だ。英語にだいぶ特化した勉強を続けていたので英語の偏差値もコンスタントに70を超えるようになってくれた。ちなみに高校3年生の時に受けた模試での英語の偏差値は60半ばあるかないかくらいであった。ブランクは有ったが偏差値を5以上、上げる事に成功した。やったね!
 あんまり時間は割けなかったが、理系科目も偏差値70切る事は無くなった。じゃあ、次はどこよ?センターで足切りなんざ恥ずかしすぎるわ!って事で社会に手を出す事となる。ほぼゼロからスタートの社会。どうしましょう?そりゃあやっぱりライバルが少ない倫理・政経分野が楽だよね!って事となる。8月にはマーク模試があるから約一か月で社会を仕上げる事となる。奇跡的にこれに成功し、どんなに悪くても8割は切らなくなった。東大入試において、センター試験なんざ殆ど意味が無い。思いっきり点数の圧縮が行われるから。大体センターの点数は8分の1以下まで潰されてしまう。ので足切り程度にしか意味が無い。本番はあくまで二次試験である。但し、ここを読まれている国公立医学部受験生とその御家庭の方々は、センター試験・今では共通テストをないがしろにしてはダメです。と、いうより最優先にして下さい。殆どの国公立大学の医学部は共通テストが重要です・・・
 8月から9月に行われるマーク模試で85%前後をコンスタントに取れるようになり、記述模試でも偏差値70は切らなくなった。記述模試でも東大の理科一・二類であればA判定かB判定しか出なくなり、ダメフリーターもさらに調子に乗る事となる。

東大以外受験する意味無いんじゃね?

 ”勝てば官軍”では無いが、ここは絶対に真似してはいけない。なんと受験するのは東大のみ!っていう、受験のストラテジーを無視した戦略を取る事となる。
 ・・・無知とは、恐ろしいものである。カイジの鉄骨渡りをスキップでクリアーしようとするもんである。よくワカランが。そりゃあ上手く行けばいいかもしれないが、鉄骨から落ちれば、即、死を意味する。良い子のみんなはちゃんとリスクマネジメントはしてね💕。将来、リスクマネジメントは職場の昇進試験で出るかもしれないよ。

 夏前ぐらいから行ったセンター試験対策も上手く行き、二次対策もまあまあ上手く行き、10月後半に差し掛かる事となる。第三回のマーク模試も記述模試もA判定ばかりとなり、東大受験に挑む事となる。

 冬になり、センター試験の受験に挑む事となる。幸いな事にセンター試験は自己採点ではあるが9割を余裕に超えた。これで安心して二次試験に挑める。

 二次試験では、英語と理科を切り札にし、数学を足を引っ張らない程度にする事を目標にして戦うことにした。数学は出来ない訳では無いが頭打ちに近かった。数学はたぶん半分程度しか取れていないであろう。国語は、センター試験は何とかなったが、正直言って東大の二次試験に太刀打ちできるレベルではなかったな。半分どころか下手すると4分の1も取れていないかも。
 今だから客観的に見る事が出来るが、こんな痛々しい結果でもダメフリーターの頭の中にはなぜか4月には大学通っているっていう根拠の全くない自信に満ち溢れていた。ほんとに痛々しい。だが、神は悪戯好きであった。大番狂わせが起きる。

東京大学合格である

 ・・・まあ、非常に偏っている例ではあるかもしれないが、東大に宅浪で受かるような変人は例外的な事をするし、それが一般的に規範とならない理由であろう、と、犬は思う。
 全く御手本にならないであろう、変な例を出してしまい、甚だ申し訳ないばかりである。

参考書と問題集だけの宅浪は、すでに時代遅れ!

スタディサプリのような映像コンテンツは今後ほぼ必須である、本だけの宅浪は時代遅れである

完全に独学の宅浪を選択するにしても、模試は絶対受けないとダメ!

完全に独学の宅浪は一部の受験生のみが成功できる、超狭き門

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