新しい受験の形(大手予備校集団講義と映像授業の勝敗！？)

大規模集団講義予備校と映像・ネット通信の予備校のメリット・デメリット

　前回、ざっくりと映像授業・通信授業についてのメリット・デメリットを書いたが、今回からは、昔からある授業形態と、新しい授業の形を、対応するもの同士で比較検討してみようか、と、思う。

　まずは、大手予備校などで行われる、生徒数が数十～数百人レベルの大規模集団講義と映像授業を比較してみよう！、と、思う。

　先に、結論！

映像授業の圧勝であろう。

　多分、映像授業と比べた時、大規模集団講義には、ほぼ勝る点は無いであろう。犬が、大規模集団講義に対して映像授業が勝っているであろうと思う点を、以下に列挙していく。

地方であっても一流の講師の授業が受けられる
受講する時間や受講するペースに制約を受けない
聞き逃しや見逃しが無い
授業の種類が豊富
人間関係のトラブルに巻きこまれづらい

　まず1であるが、これは特に地方で受験勉強しないといけない受験生にとっては、非常にメリットが大きいであろう。
　我が召し使いも感じてはいたが、いい講師は大都市圏の校舎に偏る傾向にある。じゃあ、地方の校舎にはダメな先生ばっかりか！？と、お怒りの諸兄もいるかとしれないが、やはり新人やキャリアの浅い講師が多い。
　それに比べ、東進やマナビスなどはキャリア豊富な一流の講師の講義を、どんな田舎でも受けられる。
　受験勉強の地域格差を、一気に減少させるであろう。大昔であれば、地方在住の受験生が東京大学や京都大学のような難関大学に進学するためには、大都市圏の予備校に寮から通うというのが普通であったが、今では、田舎であっても、映像授業を行う近くの校舎で一流の講師の講義を受講出来る。

　次に2であるが、一般的な受験生にとってこれが最も大きなメリットではないか、と、犬は思う。
　受験生、特に現役生は高校生活や部活を行いながら受験勉強を進めていく事になる。

　どうしても、色々な都合で予定通り講義を受けられない事も多々ある。特に現役生は。
　どうしても、受験勉強を始めるのが遅くなる事も多々ある。特に現役生は。

　映像授業は、これらの問題を、あっけなく解決してくれる。

　用事があって予定の日に受講出来なくても、次の日の受けられる。

　夏の大会まで部活を頑張ったから受験勉強始めるが遅くなっても、一気に講義を進められる。

　忙しく、始めるのが遅くなってしまった現役生もニッコリ！で、ある。もちろん、受ける生徒の素質とやる気に大きく依存はするが。

　３であるが、これは受験生全体に恩恵があるであろう。大規模教室では、黒板が見にくいとかや講師の声の聞きづらいといった席があるし、うっかり聞き逃したり板書を書き逃したりする事も、ある。
　映像授業であればこれらの問題は一切存在しない。最もいい席で聞き逃し無し・書き逃し無しで受講できる。

　4であるが、これも受験生全体に恩恵があるであろう。大規模集団講義であれば、その講義が行われる校舎である程度の集客が見込めない講義は行われない。
　例えば、名古屋の校舎であれば名古屋工業大学対策講座があるかもしれないが、札幌の校舎では、たぶん存在しない。一般的な講義であったとしても、全ての校舎で開講されているとは限らない。
　映像授業であれば、基本的にどの校舎でも全ての講義が受講可能である。

　最後の5であるが、これは一浪生などにはメリットであろう。
　大手予備校の医学部コースに通う(最もお得！？)でも書いたが、浪人生が他の浪人生の影響で堕落するというのは非常に多い。特に多浪生の影響は無視できない。どうしても大規模集団講義だと同じ時間に同じ場所にいるので生徒間の接点が増えてしまう。その分、悪い人間関係に接するリスクも増える。
　映像授業であれば少なくとも時間に関してはバラバラとなるので、そのリスクを軽減してくれる。

　・・・大規模集団講義と比べた場合、映像授業はメリットばかりである。正直、中の人であった我が召し使いが感じていた大規模集団講義を受講する際のデメリットの殆どを、吹っ飛ばしてくれている。

　大規模集団講義の数少ないメリットは、講義を行う講師と直に接する事が可能である事と、ライバルと切磋琢磨出来る事と言いたいが、忙しい講師と接する事が可能なのは一部の生徒のみで、大多数は殆ど会話もする事無く終わるし、ライバルとの人間関係があるのは、同時に悪い人間関係に接するリスクもある訳である。

　あくまで個人的な意見ではあるが、特に地方の受験生・現役生であれば、映像授業が受けられるなら、大手予備校の大規模集団講義を受けるメリットはほぼ無い、と、犬は思う。ただし、自身で納得した上で選ぶように。