塾や予備校・勉強部屋に居ない。娯楽施設などに入り浸っているような受験生への対応(対応は!?)

受験生を見守る母

問題行動への具体的な介入

 前回からの続きである。勉強すべき時間に塾や予備校などに寄り付かず、ひたすら遊びまわるという状況に対し、如何にして介入し、道を修正させるか?である。
 往々にしてかなり大変である。こうなってしまったら覚悟も必要である。腹をくくれ!

対策

 大きな方針は、二つである。対策すべき順番で書いていく。

交友関係の改善

 いきなり難易度高めの対策である。正直、事態が悪化してからの介入は非常に困難で、交友関係で問題にならないように予防策を張る・ちょっとでも変であればすぐさま介入しこじらせる前に介入すべきである。
 この交友関係に関しても大きく分けて二つあるので、さらに細分化して考えていく。

1:よろしからざる友人と遊びまわっているパターン

 まずは他の友人と遊びまわっているような状況である。特に遊び慣れた多浪生に引っ張られてしまう一浪生など。
 それまでは普通の受験生であったのに、他の受験生による影響で道を踏み外しているパターンですな。これはまだ介入が楽で、とにかく、受験に悪影響を及ぼす人間関係を遮断する事が第一である。以下に対策例を列挙する。

  1. 原因となっているであろう友人と遊ぶ事の禁止
  2. 御小遣いの減額
  3. スマホ没収
  4. 予備校を変える

 こんな所であろう。
 まずは1の原因となっているであろう友人と遊ぶ事の禁止、である。親御様からすると、「何だ、簡単ではないか」と、思われるかもしれないが、結構厄介である。同じ予備校に通うのであればどうしても会ってしまうし、生徒様御本人様も、やっぱり予備校内での立場ってものがある。いきなり「もう構わないで下さい。」とは言いづらい。上手く”真面目にちゃんと受験勉強している集団”の方への付き合いをなるべく多くして、「〇〇さん(真面目グループの人)と約束があって今日は遊びにいけない・・・」などと言って、何とか悪い方の人間関係を徐々にフェードアウトするように出来れば改善するかもしれない・・・まあ、困難だが。
 2であるが、そこそこ効果はある。遊びに行く金を兵糧攻めにするのだ。金が無ければ遊びもままならないであろう。せいぜい予備校のラウンジで喋るぐらいとなる。
 3であるが、これもそこそこ効果はある。遊びに行く通信手段を断つのだ。遊びに呼ぼうとしても連絡つき辛いのであれば、次第に疎遠となる。また、スマホはそれ自体がゲーム機のように娯楽の手段にもなってしまうので、そちらも潰せて一石二鳥である。代わりにキッズケータイでも持たせてやれば良い。
 但し、2と3は生徒様御本人様より強烈な反抗が予想されうる。バランスを見極めながら対応する必要がある。
 4は、最終手段に近いであろう。図らずも、よからぬ人間関係の温床になってしまった予備校から離れ、全く新天地で一から人間関係を築き上げるのである。この時には、なるべく元の予備校から地理的に離れた予備校の方がいいかもしれない。例えば、元の予備校が御茶ノ水であったのなら、渋谷や横浜あたりの予備校に移る、といった具合。ついでに拘束の厳しめの予備校なら、より安心できるかもしれない。

2:予備校内で完全に浮いてしまって行きづらくなってしまうパターン

 次にボッチになってしまい、行きづらくなってしまう状況である。
 人にもよるが、人の目を気にしすぎて、「他の受験生にボッチな自分が笑われているようで、いたたまれない・・・」っていう生徒様もしばしばいる。我が召し使いなどは、そうなりそうな生徒を見つけると友人関係を築けるように介入するのであるが、なかなか自分自身では出来ない事が多い。てか、それが出来たらそうそうボッチにはならない。とはいえ、こっちは介入がまだ楽。

  1. ボッチを受け入れる
  2. 予備校の職員に介入を依頼する
  3. 予備校を変える

 まずは1のボッチを受け入れる、である。そもそも他の生徒達からすれば、自分達に対して利害関係の全くない生徒であれば、ほとんど意識などしていない。よっぽど特徴が無ければ尊敬もされていなければ見下されてもいないのが普通であろう。なので、犬から言わせて頂ければ、”いたたまれない”って思っている時点で自意識過剰である。他の生徒達からほとんど意識すらされていないのである。まあ、たまに墓穴を掘ってしまい総スカンを喰らっている生徒様も見かけはするが。ので、「良くも思われていないかもしれないが悪くも思われていない」って認識してくれれば解決である。こんな簡単に行く事は稀だが。
 2の予備校の職員にそれとなく介入を依頼するっていうのも良い手ではある。但し、生徒対応に慣れたベテラン職員でないとなかなか上手く行かないかもしれない。
 3の予備校を変えてしまうっていうのは交友関係の改善って意味では最終兵器である。ボッチ対策でも使える。でも、費用も掛かるのであくまで最終兵器ですな。

 交友関係に関しては、”予備校を変える”っていう最終奥義があり、比較的効果的では、ある。但し、生徒様御本人に今度こそ問題に巻き込まれないという強い意志が必要である。

生活習慣の改善

 こっちは難易度MAX級の対策である。長年身についてしまった習慣を止めて、新たな行動を習慣化するっていうのは、努力だけでなく”時間”も、掛かる・・・長時間机に向かって勉強を続けるってのは、いきなり出来るものではない。マラソンには持久力が必要なように集中力を維持するのも持久力が必要だ。しかも、一朝一夕で身につくものではない事も一致する。しかも、遊びの欲求も習慣化してしまうと、アル中の酒を求める欲求を治すくらい大変である。なかなか気づかないかもしれないが、自身の心のコントロールは意外と難しい・・・本気で対処するなら長期戦を覚悟する必要が、ある。
 一応、対策例を列挙していく。

  1. 小遣いの減額
  2. スマホの没収
  3. 予備校を変える

 1の小遣いの減額は、上と同様で、遊びに行く金を兵糧攻めにして娯楽施設などに行きづらくするのが目的。
 2のスマホの没収も、同様。いつも友人らと連れ立って遊びに行っているのであれば、遊びに行く友人らと連絡が取りづらくなれば行きづらくなる。とはいえ決定打にかける。
 3の予備校を変える、ってのは上でもあったがこっちの目的は、「監獄並みに拘束の厳しい予備校で、強制的に勉強させる」である。本当に習慣化してしまったものは本人だけではなかなか変えられない・・・よって、予備校で強制的に生活習慣を矯正してもらう手である。渋谷に拘束が厳しくて有名な予備校がある。トイレに行くのもチェックされるとの事。これぐらい厳しい予備校で数年がかりで矯正すれば、何とかなるかも、しれない。ちなみに講師の先生方も優秀なベテランの方々ばかりなので先生の質に関しても心配ないであろう。

 生活習慣に関しては、本当に介入が難しく、かつ、御家庭だけでの解決は困難であろう。そもそもそのような”悪い”生活習慣を身につけさせてしまったのは、他ならぬ御家庭であろう。生活習慣に対して強烈に介入してくる予備校で時間をかけて矯正していくというぐらいしか、効果的な介入は思いつかない。

 塾や予備校・勉強部屋に居ない。娯楽施設などに入り浸っているような受験生への対応は、これといった特効薬が無い。強いて言うなら予備校を変えるってのがそこそこ有効ではあろうが、前と同じ事をしてしまうと元の木阿弥である。しかも結構時間が掛る事が多い。ほぼその年の受験で結果を出すのは困難であろう。何度も言うが、このような状況になる前に早めの介入である、と、犬は思う。

介入は原因によって異なるが、どちらにしても複雑で困難

介入の手段も、状況に応じて変わり特効薬のようなものは無い

強いていうなら”予備校を変える”のが比較的万能だが費用と時間がかかる

こうなる前の予防が一番!

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塾や予備校・勉強部屋にはいるようだが、勉強してくれない(けっこうヤバめ!?)
に続く・・・

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